【相場】「11月までは様子を見よ」　逆張り投資家の警告

日経マネー　2016/9/12

　「明らかに上げ相場から下げ相場へとトレンドが変わっている」

（略）

■逆張り投資家が語った警告
　16年も、4月20日に燃費不正問題が発覚した三菱自動車（東1・7211）を400円台で、3回に分けて計6000株購入した。
値上がりをじっくり待つつもりだったが、5月12日に日産自動車（東1・7201）が資本提携すると報じられて、ストップ高に。
翌日に609円で全株を売却した。

こうした成功談を披露する内田さんに、英国民投票の結果を受けて急落した銘柄を、
週明けの6月27日以降に買うべきか否かを尋ねると、意外な答えが返ってきた。
　「今年はテロが頻発し、ドナルド・トランプが米共和党の大統領候補になるなど、不安定要素が多過ぎる。
秋は経験則的に暴落が起きやすいから、11月の米大統領選が終わるまでは様子を見るべきだ」
　具体的な対応については、「損してまで持ち株を売れとは言わないが、暴落を想定して、なるべく現金を増やしておくといい」。

　帰り際にはこう漏らした。「三菱自動車の株価が500円を切ったらまた買うか」
　後日、改めて聞くと、24日のうちに500円で5000株、27日から28日にかけても5000株ずつ買い下がったという。

　米大統領選の後の投資法としては、10月31日に買って5月に売るとパフォーマンス（運用成績）が
いいという経験則に基づく「ハロウィーン投資法」［注1］を応用して5月に売る銘柄を仕込むことを提案。
円高トレンドが続くことを考慮して、株価が割安な内需株や、食材を輸入する外食企業など
円高でメリットを享受する銘柄を挙げてくれた（下表）。

［注1］ハロウィーン投資法：「株は5月に売れ、そしてハロウィーンの頃（10月末）に買え」という投資格言に基づく投資法。
データ的にも裏付けがある


専業投資家の内田衛
アベノミクス相場で資産を1.5倍に増やした、すご腕投資家。割安株・中長期投資を行う。今の運用資金は約2億円。FPの資格も持つ