【国際】英EU離脱、新自由主義時代の終焉か

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1: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 12:07:19.34 ID:CAP_USER
http://jp.reuters.com/article/column-ryutaro-kono-idJPKCN0ZM05P
<サッチャー・レーガン革命との決別か>
経済的視点から言えば、EUに残留し、経済統合を一段と進めることが、英国にとって適切な選択だった。経済統合が進むと、分業の利益によって、一国全体の経済厚生は間違いなく改善する。これは、実質所得が増えると同時に、
より多様かつ安価な財・サービスを購入することが可能となるためである。
しかし、経済理論も認める通り、その人が持つ人的資本など経済資源の性質によっては、経済統合が進むことで、大きなメリットを享受する人が存在する一方、デメリットを被る人も存在する。
成長分野に身を置き、スキルが高く所得の多い人、あるいはこれから新たにスキルを獲得できる若者は、経済統合(分業の進展)の過程で、より高い実質所得を獲得することが可能となるが、
衰退産業に身を置き、低いスキルしか持っていない人は、経済統合の進展によって、むしろ実質所得は減少する。
ここで重要なのは、スキルの低い人の実質所得が減少するのは、海外に所得が移転するからではないことだ。自由貿易の結果、国内におけるスキルの高い人とスキルの低い人の評価の差がこれまで以上にはっきりとしたものになり、
国内における分配構造が変わるというのが事の本質である。自由貿易で全体のパイが増える中で、スキルの高い人の取り分が相対的に高まり、スキルの低い人の取り分が相対的に低下するのである。
しかし、そのことが露骨に語られると、社会は分断の危機に陥る。排外主義的な政治家が、海外の低賃金労働に所得が奪われると主張するのは、政治的に受け入れられやすいことを直感的に認識しているためだ。
この問題に対し、主流派経済学は、分配問題には極力触れない形で、次のように論じてきた。自由貿易を推進することで、まずは一国の経済厚生(実質GDPの水準)を高める。その後、メリットを受ける人から、
ダメージを受ける人に対し、資源配分を歪めないランプサム(一括)型の所得移転(例えば人頭税と負の人頭税)を通じて、ある程度の所得再分配政策を行う。

現実には、ランプサム型の所得移転は実行するのが難しいが、それでも多くの国では、自由貿易を追求すると同時に、所得再分配政策が取られてきた。ただ、米英などのアングロサクソン諸国において、
1980年代初頭以降、むしろ所得再分配は弱められてきた。いわゆるサッチャー・レーガンの新自由主義革命である。
戦後、多くの国で、1970年代初頭まで比較的高めの成長が続いたが、その後、成長率が大きく低下した。これに対応し高い成長への復帰を狙って、小さな政府、民営化、規制撤廃、自由貿易などの政策が
サッチャー・レーガン革命の下で推進された。資源配分を効率化させ潜在成長率を高めるための政策だけでなく、所得分配政策についても、よく稼ぐ人がさらに働くことを期待して、インセンティブを高めるため、最高税率も大幅に引き下げられ、所得再分配政策は弱められていった。
こうしたサッチャー・レーガン革命は、日本をはじめ先進各国にも大きな影響を与えたが、徹底した新自由主義的な政策が米英で可能だったのは、もともと両国で個人主義が徹底していたからだと思われる
新自由主義の元祖ともいうべきハイエクの思想を信奉したサッチャー首相は「社会というものはない、あるのは個人と家庭だけ」という名言(あるいは迷言)を残したが、他国であれば保守派政治家が絶対に口にはできない言葉である。
そうした新自由主義的な政策を人々が受け入れていたはずの英国において、今回、EU離脱が選択された。これは、人々が新自由主義的政策に反旗を翻し始めた証拠なのだろうか。反グローバリゼーションの流れが始まった兆候なのだろうか。

問題は、米国でも同様の動きが広がっているように見えることだ。筆者が懸念しているのは、排外主義的言動の多いトランプ大統領誕生の可能性である。米国の成長の源泉である移民については当初から否定的であり、最近では環太平洋連携協定(TPP)を見直すという立場から反対へとさらに踏み込んだ。
周知の通り、ドナルド・トランプ氏を支持するコア層は、グローバリゼーションによってダメージを受けた白人の中高年の低所得者層であり、それは、英国において、EU離脱を選択した人々と重なる。

(続きはサイトで)



33: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 19:58:37.24 ID:nxbJcbrf
>>1
>自由貿易で全体のパイが増える中で

ここが新自由主義の嘘
賃金低下が起こりパイは増えない
パイの元は賃金だからな

4: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 12:21:08.34 ID:/590zKPk
金持ちを貧乏人にしたところで、貧乏人が金持ちになるわけではない
と言ったのはサッチャーか
なら、金持ちを全力で貧乏にする選択もありなのかなあとは思うよねw
どう思います、ケケ中さん?

22: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 14:49:40.34 ID:ct+wICxw
>>4
そういうルサンチマンを嗤う連中もいたが
もうそう言われれば鉾を収めるどころかますます憎悪を燃やし募らせる局面へと
移り始めたってことだわな

完全にやりすぎた

10: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 12:49:44.86 ID:DH18Fz7E
違うよ。従来の新自由主義からお金をばら撒く財政出動を含めた政策が
一番新しい世界の政策だよ。

13: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 13:15:58.39 ID:hnIr7Qh9
イギリス経済復活やね

イギリス以外の国にとっては迷惑だから叩かれてるけどw

14: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 13:23:49.95 ID:hqq902n+
むしろ資本主義回帰だよね

15: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 13:34:03.47 ID:NnpcQTfJ
イギリスの底辺層が一番大きな犠牲を払う。

上流層は変化なし、イギリス一国では格差は更に拡大するしかない。
今まで移民がやってた、低賃金の汚れ仕事を自国民の中間層の崩れ層が担当するので、
中間層が没落し底辺層が拡大する。

19: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 13:58:50.41 ID:wKEi1yhr
村人共同体主義というべきものだよ

26: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 16:02:18.10 ID:wKEi1yhr
EUってEUの利益しか考ええてないしグローバルとは程遠いところだぞ

37: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 20:30:17.21 ID:wKEi1yhr
EUは左派と言うよりでかい政府と規制が好きなだけ

41: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 21:01:57.23 ID:yZwPbPc6
>>37
>でかい政府と規制が好きなだけ
日本はともかく、世界の常識ではそれを左派と呼ぶだろ

43: 名刺は切らしておりまして 2016/07/07(木) 21:31:48.61 ID:wKEi1yhr
>>41
国家主義者や帝国主義者や覇権国もそうだろ


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